ボンディングプレックス(プレックス剤)に関して、美容室での有効な使用法や情報です。
例えば、共にカチオンで毛髪ケアに良いとする成分が2種あるとします。混合した製品が良いのか、別の製品2種として使うのが良いのか?などもあります。
極端な例ですが、アルカリカラーは1剤と2剤を使用直前に混合します。最初から混ぜた製品があれば便利ですよね。でも、役に立たない。ヘアカラーの2剤の過酸化水素は本来、中性です。製品として安定しない。ので、酸性にして安定させています。1剤と混合して、ペーハーバランスがくずれ、活性酸素発生の活性にて機能していきます。製品は、製品安定と使用時に活性という概念も必要なのです。こういったあたりにも触れたいと考えています。
ボンディングプレックスは美容室に必要なおすすめの処理剤
プレックス処理剤をブリーチ、パーマ、縮毛矯正時に取り込むサロンワークはおすすめで必須です。SNS動画やネット情報には、それぞれの剤に添加する使用法がメインだと思います。そして効果的です。だけど!がある。
おすすめする2つのプレックス製品【ボンディングプレックスと洗い流さないトリートメントミストのプレックスタイプです。
おすすめの基準 | プレックス剤を比較してわかること
- ダイレクトな効果:とにかく濃い。(様々なメーカープレゼンにある添加%が少ないから、濃いプレックス剤とする判断は意味がない。理由を後で解説。)
- 製品シリーズが必要ない:シャンプーから流さないトリートメント、技術カテゴリーに幅広く適応出来る。
(美容室のコストが全く違う。使わない在庫のコストが解消できる) - 簡単使用:添加や前処理として極めて簡単。
サイト情報に、例えば1%使用だから、方や5%使用だからコストがどうだ的評価があります。これ!全く意味がない。どういうことか!そもそも、それぞれのメーカー製品の効果が、どの水準に設定されているか解らないのに、使用する%でコスト比較しても意味がないのです。
なので、製品容量と価格と添加%からのコストパフォーマンスや効果の推定など、全く意味ないです。要は色々試すしかない。もう一つは、後発の製品!勝つための製品づくりする可能性が高いから。特にプロ用は!
水希釈の前処理剤と剤添加のW使いが効果的
様々なプレックス処理剤を使用して思うこと。プレックス処理剤の添加使用はどの部位にも同じ%が適応されます。前処理はダメージ箇所により%を変えられること。ダメージ部位は、やや濃いめに調整するほうが効果的だと感じます。
紹介する製品は、この辺りの論理構成が出来ているので、前処理剤の用事調整は濃く設定しています。ダメージ大箇所と「中〜それほどでもない箇所」では、剤の影響は思う以上あるのです。前処理剤として使うとき5%指定であっても、10%から15%程度の濃さにしてダメージ大箇所に多めに処理するほうが効果的な事も多いです。コスト高になるじゃないか!でも、ダメージ大の箇所用として水30gに3gで10%です。多くの場合、量として十分です。
それほどダメージない箇所には、%低めのしっかり噴霧で、ダメージ大部分には前述のような高%にする。毛髪全体に同じ%で処理するプレゼンが殆どですが意味ない。
メーカー各社としては、使用%が多いと「製品濃度が薄いと美容師が感じる可能性」や「コスト高」と思う可能性があるので、少なめにプロモしている可能性を感じてきました。もう一つが、このページのように解説が長いと煩雑な印象になるので詳細に解説しない。と思う。
【剤への直添加の%は指定通りが良い。追加しても少しにとどめましょう】
今回紹介するプレックスのオフィシャルでは、この辺りが良く解説されている。
前処理としてプレックス剤を使用する
毛先のハイダメージ部位は、プレックス剤(酸性タイプの場合)による前処理にて、減力と毛髪破断強度UPの2要素で使うのです。この辺りを、サロンスキルとしていくのがプレックス処理剤の、結論的使用法です。パーマでも、ブリーチでも同じです。
プレックス処理剤でブリーチするときのおすすめ
プレックス成分は、毛髪上で「活性する状態で放置時間」を設ける必要がある。おすすめの実験法は、人頭か人頭レベルの毛量あるいはウイッグで、営業レベルの仕事を想定して試す必要がある。ブリーチレベルのダメージ箇所があればさらに良い。
小さな毛束でブリーチへの添加にての実験は半分の意味しかない。
いいやん!綺麗にブリーチできている!でも、この実験ではだめ!
プレックス処理剤を添加した剤は、使い切るまでの時間が重要です。毛髪上でプレックスの活性がある状態にての放置時間が重要ということです。
ブリーチ | プレック処理剤のおすすめ使用法
ブリーチ時にプレックス剤を使用する場合、プレックス成分が活性している状態にて放置時間を設ける必要がある。
なんか、ややこしい表現ですね。ジックリ読んでください。
例1
- ブリーチ90g+OXY180gにプレックス添加 (1剤全90gとOXY180g)
- 放置時間
例2
- ブリーチ60g+OXY120gにプレックス添加
- ブリーチ30g+OXY60gにプレックス添加 (1剤全90gとOXY180g)
- 放置時間
例3
- 1回目 ブリーチ1剤30g+OXY60gにプレックス添加
- 2回目 ブリーチ1剤30g+OXY60gにプレックス添加
- 3回目 ブリーチ1剤30g+OXY60gにプレックス添加 (3回の合計 1剤90gとOXY180g)
- 放置時間
このレベルのブリーチで、例えばブリーチ剤へ数%添加して出来ると思わない方が良い。
ブリーチの回数に応じて濃い前処理あるいはプレックス添加量を増やすや、OXY%を下げるなどは必要です。
実際にサロンワークしての結果です。どの製品も同じではないかと。
プレックス処理剤の特性を知る
プレックス処理剤を添加して使用するなら、例3の選択をおすすめします。
最も良いのは、プレックス処理剤を濃い目に用事調整し毛髪に噴霧した後の施術。ダメージが大の箇所は多く噴霧などにて!
添加使用がサロントレンドのような情報が多くあります。勿論、有効です。しかし!
例1や例2の場合、全頭塗布のショートヘアや毛量が少なめのミディアムヘアなら良いかもしれない。だけど、全頭メッシュやロングなど塗布終了までに時間がかかる場合は、微妙かもしれない。
プレックス成分が毛髪上で活性ある状態にての放置時間が重要です。だから、小さな毛束で塗布がすぐに終わる実験しても、現実的な結果や見取りとはならない。
プレックス成分配合のトリートメントなどは、プレックス成分の安定ペーハーで製品化されているので、経時的にも安定しプレックス効果が担保されます。ですが、剤への添加は「剤へ添加した後の使い切るまでの時間の長さ」が問題になる可能性がある。(プレックス成分が安定から活性にかわるので)活性状態になるということは、経時的に活性が弱まっていくということだから、プレックスの活性が微妙になった状態になってから、放置時間を設けても意味がない可能性がある。
ボンディングプレックスの海外を含めたSNS動画
動画の多くは、施術行程の全てを映していない。アシスタントが映り込まないところで、例3のように小分けで剤を更新しているかもしれない。
私見1
- カラー剤への添加→塗布終了までの時間においてどうなんだろう!
- パーマ1剤への添加(つけ巻き)→ワイディング終了までの時間においてどうなんだろう!
私見2
1項においては、プレックス処理剤の水希釈噴霧後(かるめに)→カラー剤塗布。
2項においては、プレックス処理剤の水希釈噴霧後(しっかり)→ワイディング→1剤塗布(1剤塗布前にも添加して良い)
私見の結論
アンモニウム塩タイプのプレックス成分は、少し濃く水希釈で用事調整し噴霧→ブリーチやパーマをするのが良い。(ブリーチ剤やパーマ剤へさらに添加してもOK)しかし、万能ではないのでブリーチはダメージ箇所においては、OXY%を4%→2%→脱染剤のみにするなどは必要です。だから、ダメージ箇所のある全頭レベルの実験が必要なのです。添加使用が今風のサロンワークでもありませんよ。
ボンディングプレックス成分
アンモニウム塩タイプやシリコーンベース、酸性タイプ、アルカリタイプなどがあり、上記一連の記載は全てに共通するものではないです。が、いづれも毛髪上で活性ある状態で放置時間を設けることが重要。 プレックス処理剤は、噴霧(ダメージ大の箇所は多く)→施術→放置時間→従来の行程が確実。添加法も効果は十分期待できるけれど、添加後の時間が問題になる可能性がある。
ボンディングプレッスと活性ケラチン
活性ケラチンもプレックス成分といえる。
プレックスのタイプ
- 活性ケラチンはアニオンタイプと微弱なカチオンタイプがある。
- カチオンの活性ケラチンには毛髪等電点付近で凝集するタイプもある。
- いわゆるプレックス成分は等電点付近で安定。
- アンモニウム塩タイプのプレックスは微弱なカチオンをしめす。
- プレックス成分にはアルカリ原料と酸性原料がある。
混合など
- カチオンの活性ケラチンとカチオンのプレックス成分の混合
カチオン同士なら一般に混合できるが「カチオン活性ケラチン側の凝集するPhとプレックス側の安定Ph」にて経時的にどうか!
大手美容メーカーにこの組み合わせあるのかな?これ重要な見取りです。
製品にした時の経時的問題はないのだろうか!? - アニオンの活性ケラチンとカチオンをしめすプレックス成分
コンプレックスが発生する可能性(分子が大きくなるともいえる)
経時的な安定と活性とは | その例示
カラー剤に使う過酸化水素(2剤)について
本来、過酸化水素は中性です。経時的に活性し分解していきます。そこで、製品の過酸化水素2剤は経時的に安定させる必要があるので酸性にしています。カラー1剤との混合でPhバランスが崩れ活性します。活性酸素発生による漂白です。要は、毛髪を明るくするということです。
プレックス製品あるいは使用において、安定と活性を理解しておいた方が良い!ネット、SNSには、ほとんど出ていない情報ですが重要と思います。
混ぜるだけで効果的とする判断は50%の正解です。ただしがある!それが今回の解説で理解できると思います。SNS動画などはプロモーションが絡むこともあるので、販促を阻害する可能性は述べないかもと思う。安定から活性状態にての放置時間という概念は、全てのプレックスに共通するかも!と思う。
そもそも、フルスペックのプレックス成分をカラー剤やパーマ剤に配合して、施術時の活性が担保されるなら、最初からフルスペックのプレックス入りの製品を販売しているだろう。ただ、ヘアカラーのOXY2剤には、フルスペックのプレックス成分配合品が出てくる可能性はある。トリートメント系には既にあり効果的です。
ヘアカラー剤やブリーチ剤もプレックスタイプがある
プレックスタイプのブリーチ+OXY混合剤に、アンモニウム塩タイプのプレックスを混合や噴霧の前処理でより効果的になることも多い。(混合は使用直前ですよ。で、早塗りをおすすめ。)
カチオン系プレックス安定Phとカチオン系活性ケラチン凝集phが「かぶさる」領域にあるので、2つを使うなら、混合より分けて使うのが効果を発現(活性)させられるように思う。
結論
この2つは変に混合などしない方が良い。あるいは、分けて使う方が確実かと!(大手メーカーには意外とない!その推定を書いてるわけです。)
- 活性ケラチンとプレックス成分は分けて使用するほうが確実
【おすすめ】アンモニウム塩タイプのプレックスで前処理し、中間で活性ケラチン→放置→2剤(活性ケラチンは2剤と混合は不可) - カラーやブリーチは、前処理をプレックス。中間が事実上ないので、後処理(仕上げ)として、プレックス入りの洗い流さないトリートメントミスト
活性ケラチンも使うときは、後処理活性ケラチン配合品使用→放置→洗い流さないトリートメントプレックスミスト
*活性ケラチンは、毛髪等電点付近で凝集するものもあるので、製品のphが等電点付近にない可能性もある。ので、最後に等電点付近をキープするタイプの洗い流さないトリートメントが必要になる。等電点は、重要な処理です。 - 活性ケラチンは前処理にも使えるがプレックスタイプがおすすめ。(活性ケラチンの濃度によっては、活性ケラチン前処理も良い)
- プレックスと剤各種との混合も効果的です。多くの動画の紹介もある。けれど、使い切るまでの時間が問題になる可能性。活性が期待できる状態での放置時間がPOINT!
トリートメントとして活性ケラチンとプレックス(アンモニウム塩タイプ)を使うなら
仕上げ時(後処理)
- アニオン系の活性ケラチンあるいはカチオン系活性ケラチン噴霧など
- 放置(長い方が良い)
- 処理剤レベルのプレックス濃度のVIGUSIPLEX
- 放置(長い方が良い)
サロン施術の処理剤とし
美容室施術
- 前処理:アンモニウム塩タイプのプレックスを噴霧(あるいは使用直前に剤への添加)
- 中間処理:活性ケラチンのいずれか(2剤への混合は不可)
- 後処理としてVIGUSIPLEXあるいは「システィン酸抑制として活性ケラチン」
活性ケラチンだけでは仕上げ剤の滑り性などに問題あるので、噴霧後放置して、さらにVIGUSIPLEXなどにて「わかりやすさ」の付与は必要です。
ボンディングプレックス
フルスペックプレックスという概念を片隅に。例えば、カラー剤やブリーチ剤がプレックス化されたとしても、フルスペックかどうかという観点からみるとどうなんだろう!と仮定する。この仮定により、フルスペックなプレックス処理剤を使いこなすことは優位ではないか。
カラー剤等にもプレックスタイプ
フルスペックプレックスを配合(添加)のカラー剤製品にすると、経時的な問題が出てくる可能性がある。(そうではないタイプのプレックス成分もあるとは思う。)このことは、剤への添加使用は使用直前であることにくわえ、添加した剤の施術時間が長い場合、プレックス効果が発現するかを見ていく必要がある。今風ではないけれど噴霧して使用が間違いないのでは。ダメージが多い箇所には多く噴霧などにて。海外を含めたSNS動画などは全部を映し出しているわけではないのが多いです。
ボンディングプレックスでトリートメント
髪小舞プレックスは洗い流さないトリートメントやサンワーク時の剤に添加や水希釈液の噴霧により簡単に効果が期待でき非常に使いやすい。
プレックス成分は毛髪構造を強くする
サロンワークで出来ることの幅が増える。トリートメント系ではダメージケアに重要な内部ケアが可能で、簡単にパワーアップさせられる。勘違いしてはならないのは、滑り性などの感触向上成分ではないことがある。
プレックス成分の質感
硬くなる方が効果的に作用したと感じるかもしれないけれど「それは違います。感じと効果は別です。」
イノベーションなプレックスは「しなやかに強くなる」です。しなやかさは日本人毛髪に向いています。
プレックストリートメント性のおすすめ形状
- ミストかジェル:同じプレックス濃度ならクリームより浸透が期待できます。クリームは毛髪表面の感触改善がメインです。矯正剤のクリーム状とは違います。
- VIGUSIPLEX:最高!!
プレックス処理剤のおすすめ製品 | 効果と使い勝手
髪小舞ボンディングプレックスをおすすめします。効果と使い勝手にすぐれています。パーマ、ブリーチ、カラー、矯正、デジタルパーマを添加法でも水希釈での噴霧法でも効果的です。(前処理として噴霧あるいは剤への添加)さらに、シャンプーやコンディショナー(流すタイプへの添加など・・成分相性もあるので試す必要はあるかと。)やカチオン系洗い流さないトリートメントに2%など。後処理(仕上げ剤)は、滑り性などの感触要素が必要なので洗い流さないトリートメントへの添加や噴霧後に流さないトリートメントをぶせるなどにて。いづれも活性状態での放置時間。(プレックス成分の製品に共通かと)シャンプーなどでは、泡立て行程中の必然で放置時間設けることになりますね。流すコンデョショナーでは意識的に放置時間設けるなどにて。
あれもこれもサロンワークに導入は大変
学ぶと「シリーズ製品揃えなくても良い」のです。美容室のコスト大変ですからね。ただ、成分相性は、いつの場合もあるので試す必要はありますよ。
注意事項
前述しましたがプレックス成分は、滑り性などの感触改善成分ではありません。トリートメントの強化として使用する場合でも、元の製品が良くなくては滑り性要素などはでませんよ。
おすすめのプレックス剤 | 髪小舞【美容室用処理剤】
前処理と添加で使います。(ほとんどのプレックス処理剤と同じ)
プレックス処理剤の考え方
【添加】は%が多すぎるとアルカリ剤は減力するので2%から4%程度が良いでしょう。前処理剤はもっと高濃度でダメージに合わせて必要箇所を事前処理しておきます。処理剤は、減力するのも必要な機能です。減力するのはダメなように指摘する人もいますが、前処理においては、必要箇所に減力とプレックス機能の2要素で処理剤とするのです。ダメージが気になるから前処理するのですから、使用剤の減力は必然です。勿論、ブリーチなどでは、OXYを3%や1%などにする判断も必要です。そもそも、毛髪破断強度の限界もあります。ポーラスレベルでは、ブリーチできないとする判断も必要ときはあります。いくつかのプレックス使いましたが共通です。髪小舞があればシリーズを揃える必要がない
髪小舞一つあれば、流すトリートメント、シャンプー、洗い流さないトリートメント(カチオンタイプ)やブリーチ、カラー、パーマ、矯正、デジパ等々に使えます。在庫コストが比較にならない。
注意事項
全ての添加には事前のお試しは必要です。「成分の相性はやってみないとわからない」というのは、処方でも普通にあることです。
作り置きはしない。その時問題なくても「経時的にどうなのか!」というのが処方上あります。よって用事調整に限ります。(必要な時に必要量作る)
この製品に限らずですよ!!
洗い流さないトリートメントミストプレックス | VIGUSIPLEX
プレックス成分を機能的に使う形状は、浸透性から「粘性の弱いジェルかミスト」です。紹介する製品は、サロン処理剤レベルのプレックス濃度がある、洗い流さないトリートメントです。仕上げ時の質感は抜群です。出来れば、放置時間を設ける方が、より効果的です。
ヘアカラー時の滑り性のある前処理プレックスとしてや、ブリーチ時にプレックス剤を「添加や噴霧で使用した後の施術」において、滑り性が欲しい時(操作性をUPする)+α噴霧する。操作性がUPした施術ができます。
お客様の日常使いのアウトバストリートメントとしておすすめします。
まとめ
ボンディングプレックスは、プレックス処理剤や洗い流さないトリートメントに使われます。もはや、毛髪を強化する成分としては必須です。私見ですが、フルスペックプレックスという概念が、そろそろ展開されても良い時期に来ていると思っています。